キューブシステムは、将来の成長に向けてビジネスモデルの変革を進めている。本年度から2026年度までを期間とする新しい経営ビジョン「V2026」では、デジタルソリューションサービスの展開などに取り組む「デジタルビジネス」や、既存システムのクラウド移行・再構築でサービスを提供する「SIビジネス」に積極的に投資し、事業ポートフォリオを大きく変えていく方針を示した。

中西雅洋 社長

 同社の20年度の事業ポートフォリオでは、デジタルビジネスは1%、SIビジネスは16%の割合となっている。V2026では、26年度までにデジタルビジネスを10%、SIビジネスを30%まで引き上げる考えだ。

 一方、システムの開発や運用保守を担う主力のエンハンスビジネスは、全体の83%を占める。将来的に割合は下げていくが、引き続き柱とする方針は変わらず、独自の開発・運用基盤の構築などによって新しい価値の提供を目指す。

 同社の中西雅洋・社長執行役員CDOは、72年の会社設立以来、パートナーとともに開発などに取り組みながら成長してきたことを説明しつつ、事業ポートフォリオを変化させる狙いについては「コロナ禍で世の中が大きく変わっているからこそ、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現が重要。われわれは、これまで培った強みを生かし、しっかりとお客様のDXにつなげられる得意領域をつくっていく」と語る。

 具体的な方向性としては、従来の受託型の事業に加え、新たに企画型の提案を増やしていく方針。当面、デジタルビジネスでは、自社プロダクトの提供や大手SIer向けのコンサル協業などを展開し、SIビジネスでは、クラウド・マイクロサービスを軸としたシステムの提供と新しい運用モデルへの変革、大手SIerと連携した技術開発などを計画している。

 20年度の売上高は147億8800万円、営業利益は11億7400万円だった。今後は、デジタルビジネスとSIビジネス、エンハンスビジネスを中心にして、V2026の折り返しとなる23年度には売上高を185億円、営業利益を14億8000万円まで伸ばすことを目標にしている。(齋藤秀平)