レコーデッド・フューチャー・ジャパン(Recorded Future)は、東京五輪・パラリンピックを取り巻く脅威情勢に関する最新レポートを発表した。
 

 レポートでは、主にCOVID-19パンデミックによる潜在的影響、ランサムウェア攻撃、そして政治的な動機による国家規模の脅威活動について報告している。過去の五輪を見ても分かるように、注目度が高く国際的なイベントであることから、政治的な意図をもって危害を加えようとする、犯罪行為によって利益を得ようとする、または国際舞台で開催国の名誉棄損を目的に攻撃の標的になってきたという。

 今回の五輪における脅威情勢の分析は、Recorded Futureの充実したオープンソースのデータセット、ダークウェブ、テクニカルリソース、そして独自の調査をもとに実現。レポートの主な調査結果として、背後で国家が支援し、高度な能力を備える攻撃者の中には、国際オリンピック委員会(IOC)や関連団体と継続的に対立している場合があり、大会と関連組織にとって最も大きな脅威になっている。

 ロシアのAPT(標的型攻撃)グループは、五輪を標的とした過去のサイバーキャンペーンや、ロシアの参加資格をめぐる現在の不和を考えると、きたるべき五輪を標的とし、混乱させることに最も意欲的であると考えられるという。

 また、攻撃者が五輪を魅力的な標的と見なしているため、ランサムウェアが関連組織にとって最大の脅威となる可能性があるとのことだ。

 国が支援しているプロパガンダ(宣伝活動)や偽情報の発信は、東京大会に対して初動的な影響力を及ぼすことを意図した活動であり、論争を巻き起こし、人気がない、安全でない、不公平なイベントであるかのごとく印象を操作しようとしている。

 終わりの見えないCOVID-19パンデミックとそれに伴う規制によって物理的な攻撃の機会は少なくなっているように思われるが、五輪は政治的な抗議活動の場となることが多く、日本国内でイベントに対する広範な反対運動が行われていることから、国内に根ざした脅威リスクが高まっているとのことだ。