インテックは、東京都多摩市に自治体・住民・医療機関が共同で利用できる新型コロナウイルスワクチン接種事業支援システム(ワクチン接種システム)を導入し、5月から運用している。


 これにより、多摩市は住民の接種予約状況や医療機関からの接種実績などの情報を一元管理し、最終的に国のワクチン接種記録システム(VRS)に実績を連携するまでの一連の業務をワクチン接種システムのデータを活用してスムーズに実施している。

 インテックと多摩市は、昨年8月に新しい生活様式に対応するためICTを活用した地域・住民サービスの向上推進に関する連携協定を結んでおり、今回のワクチン接種システムは第2弾の取り組みとなる。

 ワクチン接種システムでは、予約機能として「ウェブ(PC、スマホ可)予約」「音声自動応答によるAIコールセンターでの予約」「オペレーターによるコールセンターでの予約」の3種類を用意。どの方法を選択しても予約データはワクチン接種システムに即時連携されるため、多摩市は予約状況をリアルタイムで確認することができる。また、パブリッククラウドを活用しているため、アクセス数に応じてサーバー台数を調節するなど、柔軟な対応も可能となっている。

 ウェブ予約では、住民は専用サイトから集団接種会場と医療機関の予約が可能。空いている日時や会場の住所などで絞り込んで検索できるため、希望の条件で簡単に予約ができる。

 医療機関は、個々に予約システムを用意する必要がなく、ワクチン接種システムに接種可能な日時や人数を登録することで、スタッフの体制や施設の大きさに合った予約数を受け付けることができる。また、予約受付はウェブやコールセンターに集約されるため、通常の診察業務に集中することが可能となる。

 多摩市では、16歳以上のワクチン接種予約が開始された7月13日に、これまでで最大の約1万8000件の予約登録を受け付けた。そのうち9割がウェブ予約で、特に予約開始直後の専用サイトにはアクセスが集中したが、事前にパブリッククラウドのサーバー増強を行うことでサーバーダウンを防ぎ、10分間で約7000件の予約登録を行った。

 実績登録・報告機能では、各医療機関が接種実績をワクチン接種システムに登録すると、実績データはリアルタイムでシステムに反映される。集団接種会場での接種実績と合わせ、多摩市は実績データをワクチン接種システムで一元管理できるため、国への接種報告(VRSへのデータ連携)も円滑に実施することが可能となった。また、リアルタイムで確認できる各接種会場の実績データを元に、最適なワクチン配布計画を立てることができる。

 インテックと多摩市は、5月から接種事業を運営する中で、会場・日付別の予約登録数や予約方法についてデータ分析を行い、接種事業の改修を実施してきた。今後も3回目接種などに備えて住民や医療機関の声を取り入れ、より操作しやすいシステムの更新を検討していく。