エフセキュア(フィンランド)は3月17日、記者会見を開き新法人ブランド「WithSecure(ウィズセキュア)」を発表した。これまで展開してきた「F-Secure」は今後、コンシューマーブランドとして継続する。それに伴い、法人事業とコンシューマー事業を分社化した。日本法人は同日付でウィズセキュアに社名変更し法人事業を継続、コンシューマー事業は今後、設立予定の別会社が引き継ぐという。
新ブランドロゴ
今回の会社分割と新ブランドについては、ジョン・デューリー・アジアパシフィック地域担当バイスプレジデントが説明。法人事業の売上高が年々伸長しており、2018年以降はコンシューマー事業の売上高を上回っていることなどを紹介し「両方の事業を本格的に成長させるためには、それぞれが独立したブランドを持つ必要があると判断した」と述べた。
ジョン・デューリー バイスプレジデント
続けて「エフセキュアはアンチウイルス製品として知られているが、現在はアンチウイルス以外にも多くの製品を揃えている。新ブランドによりウイルス対策の会社という認知を過去のものとし、新しい認知を得たい」と力を込めた。
新ブランドのWithSecureには「お客様、ビジネスパートナーの皆様と『グッドパートナーシップ』を築き、継続する」という意味が込められているという。ブランドコンセプトとしては「Co-Security(コ・セキュリティ)」を紹介。「グッドパートナーシップを通じて、セキュリティ能力、コンピテンシー(行動特性)、文化を向上させる考え方」だとしている。デューリー・バイスプレジデントは「Co-Securityを強く打ち出して事業展開していく」と語った。
記者会見では、注力商材としてEPP、EDR、脆弱性管理機能を一つのプラットフォームで提供するエンドポイント製品「WithSecure Elements」、クラウド環境向けセキュリティサービス「WithSecure Cloud Protection」、そして、コンサルティングサービスを挙げた。
(岩田晃久)