エプソン販売は、この夏に向けて電気料金の一層の値上がりが懸念される中、インクジェット複合機の省エネ性能を前面に押し出して拡販に臨む。オフィスの電力消費量のうち、複合機やプリンタが占める割合は約10%とされ、既存のレーザー方式の複合機を主力製品であるインクジェット方式に切り替えることで「オフィス全体に占める複合機やプリンタの電力消費量の割合を2~3%程度の割合まで下げられる可能性が高い」(鈴村文徳社長)ことを訴求する。
鈴村文徳社長
鈴村社長は、電力会社の値上げ申請が続いていることから、電力消費量が大きくなる夏に向けて、ユーザー企業は節電に向けた取り組みを加速させると予想し「電力消費量が低いインクジェット方式を採用している当社の強みを生かせる」と手応えを感じている。
同社は、オフィスの電力消費量を可視化するアセスメントサービスを提供しており、「節電意識の高まりからアセスメントへの引き合いが急増している」(鈴村社長)。サービスは、既存のレーザー方式をインクジェット方式に切り替えた際、電気代をどれだけ節約できるかを予測できるのが特徴。機器の置き換えを進めるとともに、複数の中低速レーザープリンタをインクジェット高速機に統合し、プリンタ台数を削減するなどして節電効果を最大化できることをアピールする。
ユーザー企業は、学校向けが好調に推移している。月額定額の料金体系を基本とするスマートチャージの学校向け料金プラン「アカデミックプラン」について、規定の印刷枚数まではカラーとモノクロの制限なく出力可能であることが評価され、シェアを伸ばしている。
アカデミックプランを導入した学校では、カラー出力の割合が数%から40%まで高まっているといい、鈴村社長は「学校現場のカラー出力需要をつかんだ」と語る。今後は病院や自治体向けでも、省エネや定額プランを軸として販売に力を入れる方針だ。(安藤章司)