クラウドデータウェアハウス(DWH)ベンダーの米Snowflake(スノーフレイク)のフランク・スルートマンCEOがこのほど、都内で記者会見を開いた。日本は米国に次ぐ2番目の市場とし、データドリブンな戦略などが支持を得ていると説明。今後1年半をめどに顧客を倍増させていきたいと目標を掲げた。
フランク・スルートマン CEO
スルートマンCEOは、同社が開催したイベントに合わせて初めて来日。会見では「日本は米国に次ぐ大きな市場で重視している」と強調した。日本市場については「4年前にビジネスを開始したばかりだが、約500社の顧客を得ている」と同社のビジネスが急成長しているとした。背景として、自社のデータドリブンやマーケットプレイスという戦略が支持されていることを挙げたほか、グローバルと同様に日本でもAIが重要なテーマになっていると指摘。「当社のプラットフォームとその革新的な技術を日本に届ける絶好の機会だ。今後18カ月で顧客は2倍になると予想している」と述べた。
日本法人の東條英俊社長は、国内市場の動向について「生成AIに対する日本企業の期待値が高まっている。生産性向上で、アップセル、クロスセルをしたいという声が多い」と説明。同社のインフラ上に大規模言語モデル(LLM)を実装でき、セキュリティを担保したかたちでLLMやアプリを展開できる点が強みと述べ「データ活用の民主化を進め、データドリブン経営に貢献できる」と拡販に自信を見せた。
同社は、DWH「Snowflake」の利用によって、データ活用に際してクエリ時間が15%改善するなど高速化やコスト削減ができると説明。Snowflakeをデータ活用のシングルプラットフォームとして利用することを推奨し、自社開発したLMM「Document AI」を提供している。また、顧客がAIを開発する際にもデータを動かさずに生成AIやLMMを活用できるとして、データの安全性をアピールした。
(堀 茜)