テラスカイは、財務会計や人事給与、固定資産管理などを開発して基幹系システム領域に本格参入する。まずは2023年9月29日に会計の販売を始めて、その他は24年以降に順次製品化を予定している。これに国内独占販売権を持つ富士通の販売管理などの機能を備えた「GLOVIA OM」を加えることで、基幹系システム領域の網羅性を高める。自社開発のワークフローや経費精算、勤怠管理などの機能を実装した「mitoco(ミトコ)」シリーズや、営業支援システムの「Salesforce」と組み合わせて「mitoco ERP」として展開していく。
(安藤章司)
佐藤秀哉社長(左)と山田誠専務
mitoco ERPは、Salesforceのアプリケーション基盤「Salesforce Platform」上に構築するERPで、Salesforceの先進的なクラウドやAI技術をERPに反映できる利点を前面に押し出していく。今回、新規で開発する会計や人事給与などは、すでに成熟した市場ではあるものの「クラウドERPの強みと中堅企業ユーザーに焦点を絞ることで基幹系システムのクラウド移行需要を取り込む」(佐藤秀哉社長)戦略を展開する。
会計や人事給与のほかにも、国内独占販売権を持つ富士通のGLOVIA OMで販売管理の領域をカバーする。これに、営業支援システムとしてのSalesforceや、テラスカイが独自に開発しているワークフローやカレンダー、経費精算などの情報系システムを「Salesforce Platform」に乗せることで、基幹系から情報系まで網羅したERPスイートに仕上げる(図参照)。
佐藤社長は、「Salesforce Platform上で、会計や販売管理を単体で提供するケースはあるものの、フルラインアップでERPを揃えるのは世界でも当社が初めて」と胸を張る。情報系の領域から始まったクラウド移行だが、近年では基幹系領域のクラウド移行が加速しており、Salesforce Platform上で稼働する基幹系システムを投入することで、既存のパッケージ型ERPの置き換え需要を取り込んでいく。
販売ターゲットは「年商50~500億円の中堅企業ユーザーがボリュームゾーンになる見込み」と、山田誠・取締役専務執行役員製品事業ユニット長は話す。販路については、会計や人事給与の領域に強いパートナーを重点的に開拓していく。既存のワークフローなどを包含したmitocoシリーズの販売パートナーはSalesforceの扱いに長けた販社が多かった。パートナー経由での販売比率は足元の4割から5割程度への拡大を目指す。
販売目標は、向こう5年で会計ユーザーだけで300社の獲得を目標に据える。人事給与や固定資産管理などは24年から順次製品化を予定するとともに、会計業務プロセスの自動化やタレントマネージメントの製品化も検討する。