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米Hewlett Packard Enterpriseがジュニパーネットワークスを約2兆円で買収 ネットワーク事業は総売上高の3割超へ
2024/01/18 16:00
週刊BCN 2024年01月22日vol.1999掲載
米Hewlett Packard Enterprise(ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、HPE)は米国時間1月9日、ネットワーク機器大手の米Juniper Networks(ジュニパーネットワークス)を買収することを発表した。買収金額はおよそ140億米ドル(約2兆円)で、全額現金取引により行われる。株主や規制当局の承認が得られれば、買収手続きは2024年末から25年始めの時期に完了する見込み。
ジュニパーは1996年創業のネットワーク機器メーカーで、22年12月期の売上高は53億ドル。通信キャリア、クラウド事業者、データセンター向けのルータやスイッチに強みがあるほか、19年に米Mist Systems(ミストシステムズ)を買収し、クラウド管理型の無線LANアクセスポイントも販売を伸ばしている。
サーバーやストレージなどを主力とするHPEは、15年に米Aruba Networks(アルバネットワークス)を買収して無線LAN事業を大幅に強化するとともに、スイッチや管理ソリューションを拡充し、Arubaブランドの下でネットワーク事業の拡大を図っていた。HPEはエッジからデータセンター、クラウドに至るまでのITインフラ全体を一貫したプラットフォームとして提供し、運用管理できるようにしていくというビジョンを展開。ジュニパーの製品群を加えることで、高性能ネットワーク製品の領域においても既存のITインフラ製品との統合を図っていくと考えられる。
HPEの各事業の中でもネットワークは成長分野・注力領域に位置付けられており、23会計年度では総売上高の約18%を占めるまで拡大していた。これにジュニパーを統合すると、ネットワーク事業の売り上げ比率は約31%に広がり、HPEの営業利益の56%以上に貢献するといい、事業規模のみならず収益性の向上にも大きく貢献する格好となる。
買収完了後、ジュニパーのラミ・ラヒムCEOはHPEのアントニオ・ネリCEOの直属として、統合後のネットワーク事業を統括する。また、HPEはITインフラ製品や管理ソリューションを“as a Service”型のサブスクリプション形態で提供する「GreenLake」を推進しており、ジュニパーのネットワーク製品もGreenLakeのポートフォリオに組み込まれる。HPEは買収を発表する報道資料の中でジュニパーを「AIネイティブネットワークのリーダー」と表現しており、ネットワークを含むITインフラ全体の運用をAIによって効率化・高度化する戦略を加速する方針を示している。
(日高 彰)
米Hewlett Packard Enterprise(ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、HPE)は米国時間1月9日、ネットワーク機器大手の米Juniper Networks(ジュニパーネットワークス)を買収することを発表した。買収金額はおよそ140億米ドル(約2兆円)で、全額現金取引により行われる。株主や規制当局の承認が得られれば、買収手続きは2024年末から25年始めの時期に完了する見込み。
ジュニパーは1996年創業のネットワーク機器メーカーで、22年12月期の売上高は53億ドル。通信キャリア、クラウド事業者、データセンター向けのルータやスイッチに強みがあるほか、19年に米Mist Systems(ミストシステムズ)を買収し、クラウド管理型の無線LANアクセスポイントも販売を伸ばしている。
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