SCSKは12月13日、記者説明会を開き、企業のクラウドネイティブ化を推進するサービス「NebulaShift」の提供を開始したと発表した。レッドハットと日本ヒューレット・パッカード(HPE)との協業を通じて販売する。2026年度までに売り上げ100億円、導入社数50社を目指す。
左からレッドハットの三浦美穂社長、
SCSKの小峰正樹・執行役員、
HPEの田中泰光・常務執行役員
NebulaShiftはSCSKのテクノロジーやノウハウ、パートナーエコシステムを横断的に活用して提供するサービス。クラウドネイティブアプリケーションの開発・運用に求められる環境の設計や構築、プロダクトサポート、フルマネージドサービスなどをそろえる。また、アジャイル開発関連のコンサルティングに加え、コンテナ技術の活用、アプリケーションのモダナイズを支援する。
拡販に向けては製造や流通、通信などを中心に提案を進める。同社の執行役員で常務の小峰正樹・プロダクト・サービス事業グループ長は「SCSKの総合力を生かし、SIや運用サービスなどを一体的に提供することで顧客の課題解決を図る」と強調した。
レッドハットとの協業により、コンテナ基盤「Red Hat OpenShift」、アジャイル開発の導入や定着を支援するコンサルティングサービス「Red Hat Open Innovation Labs」などをサービスに組み込む。レッドハットの三浦美穂社長は「SCSKとの協調営業を加速し、提案力を強化する」と意欲を示した。
HPEとの協業では、オンプレミスのインフラをクラウドのように調達・運用できる「GreenLake」を採用し、企業のハイブリッドクラウドの利用を促進する。HPEの常務執行役員の田中泰光・パートナー・アライアンス営業統括本部長は「ベンダーだけではカバーしきれないきめの細かいサポートを一緒に進めたい。ハードウェアの運用だけではなく、アジャイル開発支援までトータルで提供することはエポックメイキングになるだろう」と期待を示した。
(大畑直悠)