米Workday(ワークデイ)日本法人は5月30日、記者説明会を開き、AI機能の実装ついて説明した。現在、職務記述書の自動生成をはじめとした生成AI機能を開発中で、今後は順次製品に組み込むことで、ユーザーの業務効率化を支援する方針だ。
米ワークデイは2014年から組み込み型のAI機能を提供してきた。今後は生成AI機能の提供も進めるとし、職務記述書の自動生成をはじめヘルプ記事の翻訳や原稿作成などの機能を追加する予定だ。
米Workday ニール・ジェンセン バイスプレジデント
Workday製品上では年間3000万件の職務記述書が作成されており、1件あたり1、2時間もの作成時間がかかっている。今後生成AIによって職務記述書が自動生成できるようになることで、数分で作成可能になる見通しだ。職務記述書の自動生成は現在、アーリーアダプター向けに提供されており、今年中の正式提供を予定している。
米ワークデイのニール・ジェンセン・グローバル製品ビジョン&戦略担当バイスプレジデントは、生成AIを業務アプリケーションに適用している他社との差別点として「全てのユーザーが同じ環境で使うことができる。他社もクラウドへの移行をしているが、まだオンプレミスなどレガシーのユーザーも抱えている。類似する製品と比べたときのクオリティーも私たちのほうが高い」と説明し、自信を見せた。
ほかにも、米ワークデイは4月にAIを活用した人材オーケストレーション製品を提供する米HiredScore(ハイヤードスコア)の買収を完了し、AI機能の強化を図った。
ハイヤードスコアの買収の理由について、ジェンセン・バイスプレジデントは、「日本では13社と取引しており、14万件以上の履歴書(データ)を抱えている。和暦や自己アピールなどの項目も全て取り込んでいるなど、日本の市場に特化したかたちで開発を進めていた」と説明した。
(大向琴音)