TOKIUMは6月3日、契約管理クラウド「TOKIUM契約管理」の提供を開始した。企業の電子データや紙の契約書をクラウド上で一元管理できるよう支援する。
TOKIUM契約管理では、紙の契約書を同社がスキャン代行し、生成AIを活用して自動でデータ化する。PDFファイル形式の電子契約書に関しては、ユーザーがアップロードすることで、同じようにデータ化できる。すべて文字起こしされるため、全文を対象としたキーワード検索が可能。加えて、契約書の内容からタイトルや取引先名、金額、契約期間などの管理項目を自動で抽出するため、ユーザーがシステムに情報を入力する工数を削減することができる。
プラットフォーム 戦略室 大槻直輝氏
5月30日に開催された説明会では、▽製本された紙の契約書のスキャンが大変▽電子帳簿保存法の施行により、電子データで受領した契約書を紙で管理することができなくなった―などが企業の契約書管理業務における課題として挙げられた。
プラットフォーム戦略室の大槻直輝氏は「6月下旬には、契約書の管理項目をカスタムできる機能を実装する見込み」と説明。例えば、不動産業者の場合では、契約書管理の項目に物件名を追加できるといったように、顧客が使い方に応じて任意の内容を加えることが可能になる。2027年5月末までに2000社への導入を目指す。
同社は、企業の支出を管理、分析し最適化するプラットフォーム「Business Spend Management(BMS)」を目指し、「TOKIUM経費精算」をはじめとした支出管理に関するクラウドサービスを提供してきた。今回、TOKIUM契約管理が加わったことで、領収書や請求書の管理、取引書類の管理、契約書の管理やコンプライアンスリスクの管理までを支援できるようになったという。現在、BMSのさらなる価値向上を目指し、支出分析の製品を開発中だ。
(大向琴音)