米Cisco Systems(シスコシステムズ)日本法人は7月16日、記者会見を開き、6月に米国で開催された年次イベント「Cisco Live 2024」の内容を総括した。主力のネットワーク分野では、8月から「ネットワーキングエクスペリエンス事業」を立ち上げることなどを発表した。
高橋 敦 執行役員
同事業は、スイッチ製品などで構成される「Catalyst」ブランドを担当するエンタープライズネットワーキング事業と、クラウド管理型ネットワーク製品「Meraki」を担当するメラキ事業を統合する。同事業担当の高橋敦・執行役員は「シスコにおいてこの事業統合はとても大きなものだ」と強調。8月以降は、製品ロードマップなどの統合を進めていくとした。
ネットワーク分野の中核を担うのがオンプレミスとクラウド運用の統合プラットフォーム「Cisco Networking Cloud」となる。ドメインをまたがるエンドツーエンドのアシュアランス(保証)とAI/機械学習活用、セキュリティードメインとネットワーキングドメインのポリシーの共通化などの実現を目指して開発中だとした。Cisco Networking Cloudとセキュリティープラットフォーム「Cisco Security Cloud」、オブザーバビリティー製品「Cisco Splunk」を組み合わせることで「複雑なIT環境をシンプルに管理できるようになる」(高橋執行役員)という。
記者会見では、クラウドインフラストラクチャ&ソフトウェア事業とセキュリティー事業のアップデートの解説も行われた。注力商材として、AI開発を支援するフルスタックソリューション「Cisco Nexus HyperFabric AI Cluster」などを紹介した。
(岩田晃久)