NTTデータは11月1日、複数のAIが連携する生成AI活用コンセプト「SmartAgent」のサービス第1弾として、営業領域を対象としたAIエージェント「LITRON Sales(リトロンセールス)」の提供を開始した。10月24日に開催した説明会では、SmartAgentを通じて、企業の業務の抜本的な効率化実現を目指すとした。
SmartAgentは、▽自律的なタスク組み立てと特化エージェントやデジタルワーカーへタスクの割り振りをするエージェント▽経理や法務、営業、人事などの専門知識を持ってタスクを検討する特化エージェント▽単純・定型タスクを実施するデジタルワーカー▽AI同士が強調するコミュニケーション―の四つの要素で構成される。
奥田良治 室長
LITRON Salesは、このうちの特化エージェントにあたる。データ入力作業や提案書準備、契約書作成、社内文書作成などのタスクを自律的に実行するAIエージェントで、事務処理や資料作成、日程調整などの業務負荷を低減する。機能については、まずデータ入力・活用機能から提供を始めている。2025年3月末までに、顧客経営課題分析から提案書作成までを実行するアポ・提案準備機能を実装する予定。
今後は、LITRON Salesの機能追加に加えて、Smart Agentのサービスラインアップを拡充する予定。また、生成AIのコンサルティングや導入、運用を支援し、アプリケーションからインフラまでフルスタックで提供するとした。27年までに生成AI関連事業で累計1000億円の売り上げを目指す。
テクノロジーコンサルティング&ソリューション事業推進部GenAIビジネス推進室の奥田良治・室長は「自治体や各業界の企業など、オフィスワーカーのさまざまな業務シーンで活用できるSmartAgentを提供していく」とコメントした。
(大向琴音)