Splunk Services Japanは11月13日、米Cisco Systems（シスコシステムズ）が提供してきたアプリケーションパフォーマンス管理製品「Cisco AppDynamics」を「Splunk AppDynamics」にリブランディングし、提供すると発表した。既存のオブザーバビリティー製品と連携させることで、レガシーシステムやクラウドなど幅広い環境を監視できるようになるとした。
 
　3月にシスコによる米Splunk（スプランク）の買収が完了して以降、両社が持つオブザーバビリティー製品のスプランクブランドへの統合を進めてきた。12日に開催した記者会見で、Splunk Services Japanの松本浩彰・オブザーバビリティ・ストラテジストはSplunk AppDynamicsについて「レガシーなアプリケーションシステムのパフォーマンス管理にとても優れた製品だ」と説明。オブザーバビリティー製品「Splunk Observability Cloud」との連携を強化し、プラットフォームで提供することで、運用とトラブルシューティングに関するワークフロー効率の向上などを実現するという。松本ストラテジストは「プラットフォーム化により、エンタープライズ企業のシステムの全てのデータを集めることができる」と話した。

　記者会見では、調査レポート「2024年のオブザーバビリティの現状」の解説もあった。調査はグローバルで1850人のIT運用担当者と開発者を対象に実施。問題解決のスピードの向上やコストの抑制などの観点から86％の組織がオブザーバビリティーへの投資を増額する予定だと回答した。また、97％の組織がオブザーバビリティーの運用を強化するため、AIや機械学習を組み込んだシステムを利用しているとした。松本ストラテジストは「オブザーバビリティーは、今や企業の競争力を高める重要な要因になっている」と解説した。（岩田晃久）