SmartHRは4月2日、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」で新たに勤怠管理機能の提供を開始した。同日に開催した説明会では、新機能の詳細や提供の背景などについて言及。管理者と従業員の双方の負担を軽減するために、勤怠管理業務を効率化する姿勢だ。
勤怠管理機能は、スマートフォンやPCに慣れていない従業員が簡単に利用できるよう、分かりやすい画面設計にしたという。打刻修正の一括依頼が可能となっており、管理者による個別連絡の工数を削減できる。SmartHRの従業員データベースと連携されるため、SmartHRと勤怠システム間の連携作業が不要となるのもメリットだ。
近年、働き手や勤務体系の多様化が進んでおり、勤怠管理業務が複雑化している。加えて、勤怠データ活用への期待は高まっているものの、勤怠管理システムが別システムとして独立していることなどが要因となり、データの収集や集計、分析が十分にできていない企業も少なくないという。
同社は勤怠管理機能を軸として、多様性や複雑性への対応のほか、データ活用の実現を支援する。具体的には、分かりやすいUIに加えてアプリ上でのアラートやプッシュ通知で勤怠をより簡単に入力・修正できるようにしたり、多言語やアクセシビリティーに対応し、幅広い従業員が使いやすくしたり、メッセージ機能で管理者と従業員の間のやりとりを効率化したりする。そのほか、SmartHRが持つほかの従業員情報と勤怠データを掛け合わせたデータ活用で、組織における課題の改善を支援する。
倉橋隆文 取締役COO
倉橋隆文・取締役COOは「(顧客の)従業員データベースを活用して、複数のプロダクトを掛け合わせることでより価値を高めていくマルチプロダクト戦略がわれわれの核となっている。今回の勤怠管理への新規参入もこれを象徴する一つの例だ」と説明した。
(大向琴音)