セールスフォース・ジャパンは5月26日、記者説明会を開き、AIエージェントを標準搭載したデータ分析プラットフォーム「Tableau Next」の一部機能を、6月から日本語で提供する予定だと発表した。Tableau Nextは、グラフをつくるといった既存の「Tableau」のデータ可視化機能を引き継いだ上で、AIで機能を強化。AIエージェントの「Agentforce」と対話形式でやりとりをして分析を深めることなどができる。

　データ活用基盤「Salesforce Data Cloud」と連携することで、信頼性の高いデータ分析が実現するという。データの接続や意味づけができる「Tableauセマンティック」で、アナリストが計算式を得るための工数を削減する。データの説明文も自動で作成し、AIがデータを正確に解釈するための基盤を準備できる。分析に基づく洞察を支援するだけでなく、ユーザー側へ今後取るべきアクションの提案も担う。


　常務執行役員の福島隆文・Tableau事業統括本部統括本部長は「あらゆるデータと会話のできるTableauの強みは残している。エージェントと人が対話をすることでデータの分析とインサイトを出すところから、実際のアクションまで一気通貫でできる」とアピールした。また「多くのニーズがあると思うので、引き続きパートナーを通じてお客様に使っていただくつもりだ」と話した。「Tableauはたくさんのお客様に愛され、コミュニティーがある。Tableau Nextにも期待してもらっている」として、現在のユーザーからの評価が今後の浸透を図る上で強みになるとの認識も示した。

　利用については、最上位のライセンス「Tableau＋」を導入することで、既存のTableauに加えてTableau Nextの機能が使える。
（下澤 悠）