Sailpointテクノロジーズジャパンは2024年にグローバルで発表したマネージドサービスプロバイダー(MSP)向けのパートナープログラムの国内での本格展開を開始した。MSPが付加価値の高いビジネスを展開できるように支援し、中堅・中小企業向けのビジネスの拡大を狙う。
プログラムは同社のアイデンティティーセキュリティー製品のライセンスをエンドユーザーではなく、MSPが保有する点を特徴とする。MSP自身が顧客への提供価値をコントロールしやすくなるため、同社製品と他社のセキュリティー製品などを組み合わせた柔軟な提案ができるようになる。27年までに約10社のMSPパートナーの獲得目指す。
米SailPoint Technologies
デイブ・シュワルツ シニアバイスプレジデント
米SailPoint Technologies(セイルポイントテクノロジーズ)でパートナー戦略を統括するデイブ・シュワルツ・グローバルアライアンスシニアバイスプレジデントは、「すでに顧客基盤を持つMSPとの協業で新規顧客を獲得したい。中堅・中小企業向けに機能を絞ったソリューションを用意しており、コストを最適化して利用できる」と訴えた。
エンドユーザーが利用するITシステムの数が増加する中、アイデンティティーを起点としたサイバー攻撃は増加傾向にある。MSPが同社製品を利用してアイデンティティーを一元管理する体制を整えていれば、顧客に新しいITシステムを導入する際にも権限の策定や管理が容易になり、ガバナンスを確保した上でDXを支援できるようになるとする。シュワルツ・シニアバイスプレジデントは「アイデンティティーセキュリティーのノウハウがないパートナーへのトレーニングを用意している」と述べ、幅広いパートナーを募集する考えを示す。
(大畑直悠)