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NJCと東京大学と斜里第一漁協、水産業DXの科学的実証に向けた共同研究を開始
2025/08/08 16:13
近年、漁業現場では気候変動や人手不足への対応が急務となる一方、操業判断は依然として「勘と経験」に依拠することが多く、属人的な経営判断が課題とされている。持続可能な水産業の構築に向けては、デジタル技術を活用した操業記録と意思決定支援の仕組みが重要なカギとなる。
東京大学国際水産開発学研究室は、資源経済学・行動科学・環境評価などを統合し、水産業の持続可能性と経済合理性の両立を目指す実証研究を行っており、全国各地の漁業地域で調査実績を重ねている。
一方、NJCは、漁業者の操業データを蓄積・活用できる記録アプリ「MarineManager+reC.(マリンマネージャープラスレック)」を通じ、漁業のデジタル化とデータに基づく意思決定支援を推進している。これまで北海道や西日本を中心に、複数の漁業協同組合と協働し、漁業記録の習慣化と利活用の仕組みを構築してきた。
今回の共同研究では、斜里第一漁協を協力フィールドとし、MarineManager+reC.を活用した操業データなどの分析を通じて、同ツールが漁業経営にもたらす定量的な効果を明らかにする。加えて、将来的なバイモーダルIT・生成AIなどの先端技術の活用可能性についても調査を行う。
NJCは同研究を通じて、漁業での意思決定支援のあり方を科学的に検証し、水産業の持続可能性とデジタル化推進に貢献することを目指す。今後は、地域間連携や行政支援との接続も視野に、より広域的な水産業DXの展開に寄与していく。
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外部リンク
東京大学大学院 農学生命科学研究科 農学国際専攻 国際水産開発学研究室=https://lgfs.ga.a.u-tokyo.ac.jp/website/