エプソンダイレクトは、ソリューションベンダーとの連携を強化している。製造業や小売、医療業向けに端末を展開する中で業界特化の強みを生かし、特定の技術を持つベンダーと「共創パートナー」として市場を開拓する方針だ。
共創パートナーの一社、フツパーは製造業の外観検査ソリューションに、エプソンダイレクトのタワー型PCを組み合わせている。安定性や保守性、迅速に納期対応できる点などから2022年にLinuxベースのミニPCから移行したという。
フツパーの外観検査用製品とエプソンダイレクトのタワー型PC(下)を
組み合わせたソリューション
エプソンダイレクトでは法人顧客の6割程度が業務特化用途だ。装置組み込み用やWindowsタブレットなど、利用シーンに合わせたラインナップをそろえる。長野県内で製造する国産メーカーであることや、最長7年の長期保守サービスを強みにする。
エプソンダイレクトが提供する業務や業界特化の端末
これまではソリューションベンダーが組み込み再販する例も多かった。ニーズの掘り起こしに向け、こうした活用事例を展示会などで紹介し始めた。機器の貸し出しなどの連携にも取り組んでいる。エプソンダイレクトの福田克稔・事業推進部長は、製造業では特に個社最適が求められると強調。「(連携を通じて)検証済みのソリューションとして打ち出し、パッケージ化を目指したい」と語った。(春菜孝明)