日本HPは1月から2月にかけて、全国11都市でパートナー向けのイベント「HPパートナーロードショー2026」を開いている。2月13日には松山市で開催。「AI PC」など最新のAI機能をパートナーとともにアピールし、市場を盛り上げる方向性を示した。2月25日には熊本市で開催する。
(取材・文/春菜孝明)
最新製品を紹介
松山市でのイベント当日、パートナー営業統括の小林宗洋・常務執行役員があいさつし、2025年のPC販売について、「Windows 10」からのマイグレーションやGIGAスクール構想第2期の端末更新の需要がパートナーの手で支えられたと感謝した。その上で26年はその後のビジネス機会の創出が急務になっているとの認識を示した。
日本HP
小林宗洋 常務
製品ポートフォリオの随所にAI搭載が進んでおり、訴求点にしたい考えだ。毎秒40兆回(TOPS)以上の演算処理能力があるNPUを搭載した端末を「次世代AI PC」、処理能力がそれより小さい端末を「AI PC」に整理している。次世代AI PCは「Copilot」をローカル処理できるもので、文教を除く全てのターゲットのビジネスノートに次世代AI PCを含めAI PCをラインアップする方針だ。
AI PCによる利点について担当者は「NPU対応のソフトウェアが増えることで、(既存製品と)性能差が表れる」と指摘した。AI PCの提案には「eSIM Connect」とMDMである「Protect and Trace with Wolf Connect」を合わせることで差別化要因になると強調。端末だけでなくPC周辺のソリューションも拡大するとした。
製品セッションでは▽AI PC▽ワークステーション▽サービス/ソリューション▽POS/CloudClient▽Poly▽プリンター▽大判プリンター▽ポータルサイト(パートナーナビ)ーの新たな製品、機能を紹介した。会場にはHPのPCなどの最新製品を展示した。
米Intel(インテル)日本法人、日本マイクロソフトの取り組みを解説するセッションも繰り広げられ、参加者は製品の進化を支える技術に理解を深めていた。
法人向け製品の最新モデルを展示し、にぎわう会場
提案には補助金の活用を
顧客への提案に役立ててもらおうと、補助金情報について特別講演を行った。国による補助金制度の規模はコロナ禍を機に大幅に伸びている。IT導入を支援する内容も広がり、有効性が高まっている。中小企業の補助金申請をサポートするStaywayの小林大哲・事業開発本部マネージャーは「お客様の困りごとや課題ベースで補助金を提案することが可能だ」と強調し、国・地方自治体の具体的な制度を説明した。
Stayway
小林大哲 マネージャー
「デジタル化・AI導入補助金」は、業務の効率化や生産性向上のためにITツールを導入する際の費用を補助率は2分の1から5分の4まで(最大450万円)まで支援する。クラウド利用料の最長2年分が対象になることが特徴。PCなどのハードウェアはインボイス対応の専用枠でのみ申請が可能として注意を促した。
同補助金は「IT導入補助金」が次回公募から「AI」を含んで衣替えするかたちだが、「いわゆる製品カテゴリーなどでAIが新設されるわけではなく、製品を登録する際、AIに関する機能を有する場合は事前に申告するという内容。基本的には大きく変わらない」(小林マネージャー)とした。
観光業に特化した「全国の観光地・観光産業における観光DX推進事業」は、DXツールの導入や専門家への相談を行う事業者が活用できる。DXツールとは決済端末などで、宿泊事業者は予約や顧客管理システムを含み、「幅広く活用できる」と紹介した。開催地の松山市独自の制度「松山市DX推進補助金制度」は単なるソフトウェアの導入ではなく、先進的なDXの取り組みを対象としている点で特異だと語った。
制度によって要件や申請できる期間は異なることや、事業後に支給される点について認識を促した。