リコーは、3月25日に発表した2030年度までの5カ年中期経営戦略で、「ワークプレイス(働く場)のインテグレーター」を目標に掲げた。オフィスや工場、店舗などの「あらゆる働く場に向けて、自社・他社の製品やサービス、ソフトウェアを組み合わせ、顧客の競争優位性の向上に貢献する」(大山晃社長)ことを目指す。
大山 晃 社長
向こう5カ年の見通しとして、従来主力だったオフィス向けの複合機・プリンターの売上高CAGR(年平均成長率)が2%減で縮小していくのに対し、プリント技術を応用した商用・産業印刷は6%増、ワークプレイスサービスも6%増で伸ばし、会社全体として成長する将来図を描く。
ワークプレイスサービスの具体例として、大手顧客のオンライン会議設備を含めた国内外7000室の会議室の運用管理をワンストップで受注したのを足掛かりに、複合機6000台、バーコードラベルプリンター3000台の運用管理サービス、商用印刷サービスの受注を積み上げることで8500万ドル(136億円)の売り上げを創出した成功事例を挙げた。
中堅・中小ユーザーに向けても、ITインフラから業務アプリ、クラウドサービスに至るまでワークプレイスを支える商材を網羅的に提供することで売り上げ増を目指す。自社・他社の製品やサービスを組み合わせるインテグレーターを目指す上で、国内のリコージャパンをはじめ、欧州・米州など「世界各地域の販売サービス会社のインテグレーターとしての事業成長がROIC(投下資本利益率)改善のドライバー役を担う」(同)と見る。
26年3月期のROIC4.4%の見込みに対し、31年3月期には7%超を目標に掲げている。26年3月期までの中期経営戦略は3カ年だったが、今後は5年後の目指すべき姿を描いた上で、数値計画などは毎年見直しを行う予定だ。
(安藤章司)