デロイト トーマツは、企業のAI活用を前提としたコンサルティングサービス強化策として、FDE(Forward Deployed Engineer)人材の活用を本格化する。6月にFDEマネジメントオフィスを設置し、人材育成や配置を進める。
同社は、AIを通じた経営・業務変革で価値を創出するには、高度なエンジニアリングと戦略的視点が不可欠だとし、FDEをAIの業務への実装を担う人材として位置付ける。顧客の現場に入り込み、短いサイクルで開発・改善を回しながら、成果を生み出す役割を担う。アプリ(AIエージェント)やシステム連携、データ管理から全体運用までを一体で進めるのが特徴で、顧客価値創出を前提としたマインドセットと、AI駆動のシステム・データ連携を設計・実装するスキルが求められる。こうした人材を継続的に育成・配置するため、全社横断のマネジメント体制を整える。
一方で、AI活用を企業価値の向上につなげるには、どの業務に注力し、どの指標で成果を測るのかといった整理が欠かせない。そこでDS(Deployment Strategist)が、コンサルティングの立場から価値向上に向けた戦略策定や施策設計をリードし、FDEが現場で実装を担う。両者を組み合わせることで、戦略と現場実装を接続し、AIを軸とした全社的な変革を支援する体制を構築する考えだ。
首藤佑樹 リーダー
デロイト トーマツ グループの首藤佑樹・Growth Platformsリーダーは、「単純にテクノロジーを実装して課題を解決するだけでなく、企業価値向上まで視野に入れたビジネスモデルに変えていく。クライアントの内製化を支援し、業績に直結する成果を出すところにコミットしていく」と述べた。また、AI関連の成果報酬型契約の比率を高める方針も示し、2030年には現在の数%から30%以上に増やす目標を掲げた。
(山本浩資)