Wasabi Technologies Japanのビジネスが好調だ。ランサムウェア攻撃の脅威が高まっていることから、バックアップ用途のストレージとしての需要が増しており、データ保護機能の訴求を加速させている。2026年末に運用が始まるとされるSCS(Supply Chain Security)評価制度への対応も追い風になるとみており、セキュリティー領域での案件拡大に取り組む構えだ。
脇本亜紀 社長
SCS評価制度において、最低限の基準を満たす「★3」の取得には「遠隔地バックアップ」が求められており、クラウドストレージの活用が進むとみている。また、標準的な対策となる「★4」で要求される「重要な保管データの暗号化」に関しては、転送データを暗号化する標準機能に加え、保存したデータを一定期間、変更・削除できなくする機能「Object Lock」などで対応する。脇本亜紀社長は「データセキュリティーの文脈でストレージを見直す機運が高まっている」と話す。
パートナーとの連携を重視して拡販する。SCS評価制度では幅広い企業が対応を迫られており、脇本社長は「これまでSMBをターゲットとしたパートナーを重視して開拓してきた。2次バックアップやデータプロテクションに関してはサービス化して提供する体制を整えているパートナーもいる」と紹介する。具体的には台湾QNAP Systems(キューナップシステムズ)のNASや米Veeam Software(ヴィーム・ソフトウェア)のバックアップソフトといった製品と組み合わせた販売が多いとする。
このほか、ビジネスの近況では、従来も強かった大学や医療、映像・ゲーム制作といった業界に加え、建設業界向けのビジネスが伸びている。工事現場をビデオで記録し、長期間保存する必要があることから、データ量が急増しているため、同社製品への引き合いも高まっているという。
(大畑直悠)