NTTデータグループは中山和彦氏が6月12日付で社長に就任し、新体制が始動した。中山社長はNTT本体などで株主や投資家との交渉や資金調達を担ってきた財務畑のキャリアを持つ。NTTデータグループは国内外でデータセンター(DC)を新増設しており、設備投資額として2025年度は約4000億円を投じ、26年度は5300億円の巨額の予算を組んでいる。大手クラウドベンダーやAI大手、一般ユーザー企業のDC需要が世界規模で高まっており、投資家とのパイプが太い中山社長がグループ経営を担うことで、DC投資を円滑に進める狙いがあると見られる。
中山和彦 社長
中山社長は週刊BCNの取材に対して、「経営方針に関して『投資家が納得できる説明をできるかどうか』を判断基準の一つにしている」とコメント。ビジネスにはリスクが伴い、経営判断をする上で必要となる情報が常に100%得られるとも限らない中、投資家に説明できるだけの蓋然性を判断のよりどころの一つにしつつ、その上で「事業会社のメンバー全員を盛り立てて、気持ちよく仕事に没頭できる環境づくりに努める」ことが大切だと説く。
DC投資以外にも海外事業における経営管理機能の強化やシステム統合、業務プロセスの標準化など、事業構造改革にも積極的な投資を行っており、25年度は232億円、26年度は266億円を投じる予定だ。前社長の佐々木裕氏は6月18日付で株主であるNTTの代表取締役副社長に就任しており、中山社長は「NTTデータグループの事業に精通している佐々木氏がNTTの役員になったことで、当社との意思疎通がよりスムーズに進む」と話す。今後は持ち前の財務キャリアでの知見を生かしてNTTとの調整や資金調達のかじ取りを行っていく方針だ。
(安藤章司)