VAIOは、販売戦略などに関する週刊BCNの個別取材に応じた。法人営業本部の矢野勝也・本部長は、エンタープライズ向けが着実に伸びている一方で、課題となっている中小企業への展開において、パートナーの持つチャネルやコミュニケーションパスがより重要になると指摘した。「われわれメーカーが実機を一社一社へ持ち込み見せに行くのには無理がある。『余計なトラブルがなく安定して長く使えるPC』だとパートナー経由でユーザーに理解してもらうため、パートナーへのデータ提供や展示会・勉強会などを継続してきた」と強調し、「(中小企業向けの)伸びしろは大きく、今年や来年への期待が持てる」と展望を述べた。
矢野勝也・本部長
VAIOは2022年春頃からダイワボウ情報システムや大塚商会などとの直接取引を始めた。VAIO主導でユーザーへの営業活動をする案件は多いものの、矢野本部長は「訪問できるユーザー企業の数にも限度があり、またわれわれがパスを持っていないお客様につながりたい際には、やはりパートナーの力が必要になる。これまでに、門戸を開いていくための貢献を相当していただいた」と振り返った。また、メーカーにとっては難しい納期の短い案件に関し、在庫を持つパートナーが販売を適宜担ってくれることにも期待していると話した。
法人営業については、普段から自社の方針などの説明を重ねてパートナーとの信頼関係を築くことを重視する。メーカーとして営業に同行し、ユーザーへ直接VAIOのものづくりのこだわりを伝える機会を得るなどして、協業が加速してきたという。
メーカー保証付きリファービッシュPC「Reborn VAIO」については、2025年度に目標としていた約5000台がすぐに完売したことなどから、企業からのニーズは大きいとした。26年以降、過去に大口で導入した顧客からリプレイスの際にまとまった台数の端末を引き取ることができれば、整備して新たに供給を増やすことができ、価格・品質面ともに訴求を強めるサイクルがつくれるとした。(下澤 悠)