セキュアなファイル転送システムを開発する米Kiteworks(カイトワークス)が日本ワムネットを完全子会社し、国内市場に本格参入した。ジョナサン・ヤーロン会長兼CEOは週刊BCNの取材に対し、日本ワムネットのパートナー網を生かし拡販に注力するほか、新たなパートナーも獲得する方針を示した。
カイトワークスは1999年の創業。機密データの共有やアクセス権限を一元管理し、メール送信やファイル共有、マネージドファイル転送、Webフォーム、APIなど、複数の経路のデータ交換を安全に行うプラットフォームを提供している。ユーザー環境をシングルテナントとすることで、顧客によるデータの管理・統制を可能にする。
(左から)日本ワムネットのアシャー・ガッバイ社長、古谷太郎部長、
米Kiteworksのジョナサン・ヤーロン会長兼CEO
クラウドストレージの「GigaCC」などを擁する日本ワムネットをグループ化することで、500社を超えるエンタープライズ顧客基盤と、日本市場での25年にわたる知見の獲得を見込む。日本市場のゼネラルマネージャーで日本ワムネットのアシャー・ガッバイ社長は「グローバルと同様に、日本でもデータセキュリティーのリーダー的存在を目指す」と語る。
日本ワムネットはカイトワークスの製品を拡販する。ソリューション営業部兼マーケティング部の古谷太郎・部長は「GigaCCのようなSaaSだけでなく、PaaSやオンプレミスなど、エンタープライズ企業が求めるかたちを用意できるようになった」と強調する。ターゲットの主要セグメントを製造、政府機関、金融、ヘルスケア、アドバイザリー(士業)に整理。2027年のISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)登録を目指している。
GigaCCの既存ユーザーへのサービスには影響はなく、カイトワークスのファイル転送機能のライセンスが付与される。GigaCCを求める新規顧客への提供も継続する。
(春菜孝明)