「シナジー効果」

池原憲二社長

　NECが今年6月にNECソフトとNECシステムテクノロジーを完全子会社化することを受け、グループ再編をベースにシナジー効果を発揮していく。グループ会社との連携はこれまでもあったが、緩やかなものだった。NECグループの最適化を図る上で、連携を強化し、トータルなビジネスを手がけていく。

　具体的には、NECシステムテクノロジーと共同でパッケージソフトの開発を行い、システムとパッケージの組み合わせでシステムインテグレーション事業を拡大する。組み込みソフト開発では、2社の技術者が集結することで大型案件を受注することが可能になる。

　NEC系以外の販売会社との協業も引き続き行っていく。子会社だからこそ、さまざまな企業とのアライアンスが組みやすい。加えて、NECグループ全体の提携などに発展する可能性も出てくる。すでに地方では、中堅の建設業者を新規顧客として開拓したり、官公庁の電子自治体案件を受注するケースも出てきている。

　2003年度（04年3月期）が不満の残る業績だった分、04年度は「復活の年」と位置づけており、中間期で予想を上回る結果を出すことができた。このまま推移すれば、通期の業績は予想をクリアできる見通しだ。そして、05年度はNECの完全子会社となるが、今まで以上の業績をあげ、NECグループ全体の成長に寄与していく。