視点

新聞対ネットの影響度比較

2005/03/07 16:41

週刊BCN 2005年03月07日vol.1079掲載

 ネット広告がラジオ広告を昨年初めて上回ったそうだ。広告媒体価値とは別に紙メディアとネットメディアの社会への影響度は今後どちらが大きくなるか。米国では紙とネットのそれぞれの編集長が時限を決めて10ドルだったかの賭けをしているそうだ。おもしろい問題なので、私も研究しようと思っているが、どういう方法で、何を調査すれば、客観的、科学的データが取れるのか、まだよく分かっていない。

 前回このコラム執筆時、BCNの原稿を自分のblog(ブログ)にも同時掲載させてもらったが、どちらがより多くの人の目に触れたのかデータはない。

 新聞社は定期的に読者調査をしている。どの面がどの程度読まれているのか、を調べるわけだが、読まれたことと社会への影響力とは必ずしも一致するとはいえない。

 同じ記事が新聞社のホームページに掲載される場合、1本ずつの記事がどれくらいヒットされたか、サーバーでログをとれば分かる。ただヒットされたからといって、その記事が読まれたかどうかは分からない。

 私のblogもどの記事にいつどれくらいアクセスがあったか、は分かるが、社会への影響力となるとまったく分からない。blogには記事別に読者の投稿欄があり、個々の記事への批判、賛同、読者同士の意見交換などが書き込まれる。それが多い場合は、全体のアクセス数も多くなる傾向がある。

 blogにはトラックバックといってblog同士の相互リンク機能がある。その機能が発揮されて、新潟中越地震救援ボランティアがあっという間に集まったという話は聞くが、同じ記事が新聞に掲載された場合はどうだったか、実験してみなければ分からない。

 BCNも紙メディアとホームページを持っている。ホームページは会員制のようだが、このコラムも同時に掲載されている。せっかくBCNのコラムをもらっているので、同じ原稿をヨーイドンで新聞、ホームページ、blog3つのメディアに投げ、それぞれの読者の反響を調べてみたら面白いのではないか、と思うのだが、いかが。編集長殿。

 私の予感はこうだ。それぞれは別のメディアで、特性に応じて読者は使い分ける。今後しばらくはネットが相対的に影響力を拡大していくが、競争と淘汰を繰り返し、あるいは相互補完関係を保ちつつ、いつか安定した役割分担を果たしていく。当たり前の結論だが、安定するまでが問題だ。
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