EBHのナビゲーション提供

 ヴァル研究所(鈴木和夫社長)は健康生活をナビゲーションする、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)「健康生活ナビ」を4月にリリースした。「駅すぱあと」のほかに新たな柱を立ち上げようと、新設したヘルスケア事業部の所産だ。同社は医療関係のベンチャー「リージャー」に投資し、これを生かす仕組みとして健康生活の「ナビゲーション」に着目。そこから生まれたのが「健康生活ナビ」だ。

 「SNSについては、当然ながら後発」(岡村隆・ヘルスケア事業部事業部長)だ。ミクシィなどは会員の招待制により徐々にユーザーを増やしてきた。だが、後発ではそれは難しいと考え、思いついたのがSNSと業務サービスを結びつけることだった。保険者から保険指導のアウトソーシングを受けることも多い検診機関、保険指導機関など業務サービスを提供する事業者に対しては保健指導対象者の指導や会員管理ができる「健康生活ナビ特定保健指導ASPシステム」を提供する。

 こうした保険指導機関などが指導の対象者をSNSに参加させることで多くのユーザーの利用が見込める。対象者と提供事業者の間に専門の業務領域を設け、そこを通して互いが業務サービスを提供、利用するという仕組みを作った。利用者はマイページから業務サービスを受けることが可能だ。業務サービスを拡充して行けば、利用者はマイページを中心として、別のサービスを受けることもできる。特定保健指導は厚生労働省に義務づけられ、取り組まざるを得ないもの。「これは非常に需要が見込める」とみている。

 利用者に向けては、EBH(科学的根拠に基づいた健康)をナビゲーションしたいという考えから、さまざまなソリューションを提供するプロバイダの拡充にも力を入れる。定期健診やDEMECAL(リージャーの血液検査キット)などの結果をもとに、例えば旅行や自転車、フィットネスやサプリメントなど健康に役立つ情報を提供することで、行動に結びつくナビゲーションをしたいと考えている。

 「ソリューションが増えれば、利用者の希望をもとに探し出せるような仕組みをシステム的にサポートできる余地はある」

 6月には有料の相談サービスや健康食、DEMECALをはじめとした物販を提供するためのショッピングコーナーなど、コンテンツを充実させる。現在は招待制だが、今後は一般ユーザーの利用にもすそ野を広げていく予定だ。(鍋島蓉子●取材/文)