 |
| 渡邊豪ITC(右)のアドバイスを得てシステム改善に取り組む |
小売業で長年経験を積んできたヴィジョンリンクスの田島素生社長は、小売現場の活性化や人材育成、営業力の強化をミッションとして、2003年に同社を設立した。当初は、販売員や店長を対象とした接客スキル、接遇マナー、マネジメント研修などが中心だったが、研修の実施を通じて田島社長は、「スキルやマナーを教える前に、まずはお客様の目線から見た問題点を発見するための店頭現場の診断が必要」と判断して、経営者に現場のリアルな状態を伝えるための調査事業を立ち上げた。同社では、CS(顧客満足)と販売力の向上をサポートすることを強く意識して、「サービス診断」という言葉を使っているそうだ。
ヴィジョンリンクスは、覆面調査を実施する「ミステリー・ショッパー」要員として、小売業の経験が豊富で信頼できる人材をリクルートし、的確な診断とアドバイスができるようきめ細かく丁寧な訓練をしている。調査員の資格要件として、「買物好きなことが必須、感動しない人はダメ」(田島社長)という。
調査員は、全国の商業施設にあるファッションや雑貨、飲食、食品などの店舗を訪れ、スタッフの接客態度やスキル、店舗の環境などを診断して、Excelで報告書を作成する。同社は、調査員から電子メールで送られてきたデータをもとにクライアント向けの「カルテ」を作成し、営業力強化やサービス改善のポイントを提案する。
田島社長は、「小売業界は競争が激化しており、経営者は顧客満足度の向上によって差異化しようと考えているので、ここにきて調査の依頼が急増している」と、調査事業の拡大を睨む。そこで必要不可欠なのが、データを集計・分析するシステムの改善だ。同社は「システムを根本的に刷新しなければならない」(田島社長)と考え、ITコーディネータ(ITC)の渡邊豪氏とともに、システムの再構築に取り組んでいく計画だ。
田島社長と渡邊ITCは、「汎用性の実現」をシステム改善のキーワードとして掲げている。「クライアントごとにシステムを変えなくてもスムーズにカスタマイズできる仕組みをつくって、顧客のニーズに応えていきたい」(田島社長)と構想を語る。(つづく)(ゼンフ ミシャ)