自革（自己改革）

安藤文男 社長

　2011年度の上期（4～9月）は、ビジネスが順調に推移した。NTTグループが、NTTドコモなど複数のグループ会社の課金システムを統一する大型プロジェクトに取り組んでおり、当社はそのプロジェクトの一部を受注した。これは上期の売り上げに大きく貢献している。一方、下期は引き合いが増えているが、成約に到達する時間が長くなっているのが実情だ。

　2012年は、情報通信系の課金システムだけでなく、ガスや電気、交通機関など、料金に関わる社会インフラの構築に関する需要が高まるとみている。当社は、案件に素早く対応することを目指し、現在、仮想技術を開発するためのプラットフォームをつくっている。また、その延長線として、基盤構築を成長事業と捉え、基盤構築の事業に携わる技術者の数を増やしているところだ。

　2011年には、3回にわたって中国へ出張したが、そのつど中国の活況溢れる市場環境に驚いた。当社は中国にオフショア開発の拠点をもっているが、今後、中流・上流工程で中国に進出した日系企業にビジネス展開ができるよう、ビジネス領域の拡大を図る考えだ。

　IT産業は、クラウドコンピューティングの普及など、大きな転換期を迎えている。環境の変化を受け、社員一人ひとりが「自己改革」を遂げることによって、“当社らしさ”を発揮していきたい。