ウイスタリア洋菓子店は、今年4月、ITコーディネータ(ITC)の小林邦人氏と一緒に、最新情報を迅速に掲載することができる新しいホームページを作成した。その成果は着実に現れはじめている。ネット事業部マネージャーの近藤綾子氏は、「このところ、ホームページを見て、電話で注文していただくお客様が確実に増えている」と顔をほころばせる。
ウイスタリアは、ウェブ活用に詳しい小林ITCのアドバイスを受けて、ホームページを刷新するとともに、Facebookのサイトをつくった。「Facebookのサイトでは、『このケーキはどんな味ですか』といった問い合わせをたくさんいただいている」(近藤マネージャー)と、こちらのサイトにも確かな手応えを感じている。小林ITCは、「インターネットを幅広く活用することで、これまで少なかった若い人や男性のお客様を取り込んでいる」という。
近藤マネージャーは、「当初は、ITを使ったことがほとんどなかったので、正直、戸惑いを感じていた。しかし、当店を広く知ってもらうために、とにかくやってみようと思った。今はホームページの更新やFacebookでのお客様とのやりとりが、楽しい作業になっている」と笑顔をみせる。IT活用の成果が現れるにつれて、ITをもっと活用しようというモチベーションが上がったわけだ。
近藤マネージャーと小林ITCは、今後もITの活用に取り組む。
ウイスタリアは、創業から50年近くの歴史があり、紙ベースで管理している大量の顧客情報をもっている。将来は、こういった情報をITによってデータベース化し、例えば「お客様の誕生日などに、ケーキのデコレーションをお勧めするメールを送信する」(近藤マネージャー)など、顧客のニーズにきめ細かく対応するための仕組みづくりを検討しているところだ。
加えて、グーグルなどで検索したときに、ウイスタリアのホームページが上位に表示されるように、SEO(検索エンジン最適化)対策も図っていく。小林ITCは、「アクセス解析を行って、どんなキーワードでの検索が多いかを把握して、改善策につなげたい」と、SEOに力を入れていく意向をみせている。(ゼンフ ミシャ)

ホームページにケーキの最新情報をタイムリーに載せる