年頭所感

大混迷時代に立ち向かう志

2017/01/02 09:00

週刊BCN 2017年01月02日vol.1659掲載

 経済と政治は、混迷の時代を迎えている。マイナス金利や円高の影響は、今年も続きそうだ。地合いは変わっていない。また、米国ではトランプ政権がスタートし、欧州ではいくつかの重要な選挙が控えている。世界が保護主義に傾きかけているだけに、どのようなリスクとなるのか気になるところだ。

釜井節生
社長

 今年は、3か年計画の2年目になる。初年度は、年初にマイナス金利が始まり、金融部門が少なからぬ影響を受けた。利益は上げているものの、対予算でみると楽観視はできない。また、製造部門はほぼ予定通りだが、円高の影響を少し受けた。親会社の電通向けは案件の端境期にあり、一時的に売り上げが落ちている。

 厳しい1年になるかと覚悟したが、結果的には堅実なスタートとなった。大きく貢献したのは、会計と人事のパッケージシステムを取り扱うビジネスソリューション部門。会計と人事のERP系システムは、自社開発ではなく、パッケージ製品を採用する傾向にある。その追い風を受け、自社開発のパッケージ製品が好調だった。選択と集中により、顧客ニーズに応える製品に絞ったことが功を奏し、R&Dも集中できるなど、いいサイクルになっている。今後の注力分野は、IoTとビッグデータ、そしてAI。これらをベースとして、当社の強みを生かしながらFinTechやオープンイノベーションにも取り組んでいく。政治や経済は混迷時代にあるが、志をもって取り組んでいきたい。
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外部リンク

電通国際情報サービス=http://www.isid.co.jp/