経済と政治は、混迷の時代を迎えている。マイナス金利や円高の影響は、今年も続きそうだ。地合いは変わっていない。また、米国ではトランプ政権がスタートし、欧州ではいくつかの重要な選挙が控えている。世界が保護主義に傾きかけているだけに、どのようなリスクとなるのか気になるところだ。
釜井節生
社長
今年は、3か年計画の2年目になる。初年度は、年初にマイナス金利が始まり、金融部門が少なからぬ影響を受けた。利益は上げているものの、対予算でみると楽観視はできない。また、製造部門はほぼ予定通りだが、円高の影響を少し受けた。親会社の電通向けは案件の端境期にあり、一時的に売り上げが落ちている。
厳しい1年になるかと覚悟したが、結果的には堅実なスタートとなった。大きく貢献したのは、会計と人事のパッケージシステムを取り扱うビジネスソリューション部門。会計と人事のERP系システムは、自社開発ではなく、パッケージ製品を採用する傾向にある。その追い風を受け、自社開発のパッケージ製品が好調だった。選択と集中により、顧客ニーズに応える製品に絞ったことが功を奏し、R&Dも集中できるなど、いいサイクルになっている。今後の注力分野は、IoTとビッグデータ、そしてAI。これらをベースとして、当社の強みを生かしながらFinTechやオープンイノベーションにも取り組んでいく。政治や経済は混迷時代にあるが、志をもって取り組んでいきたい。