SIerにとっての付加価値の源泉は技術力であり、稼ぐ力そのものだ。かつての大規模プロジェクト型の仕事は減るかもしれないが、先端技術を駆使した付加価値の高いプロジェクトはむしろ増える傾向にある。こうした中で、技術者がいかに自律的にスキルを磨いていくかが一層重要になる。

小林裕嘉
社長

 技術者の育成に当たっては、従来のように同じ時間、同じ場所に集まって講義を聞くという方式だけではなく、特定のスキルを持つ技術者がコミュニティを開いて、そこに興味にある人が集まる「疎結合型」の学習スタイルも積極的に取り入れていきたい。さらには、仕事として参加しているプロジェクトでは使わない技術であっても、自分のスキルを伸ばすためにコミュニティに積極的に参加する「自律性」も醸成していきたい。

 つまり「仕事」と「スキル」を切り離して、個々の技術者が自分はどんなスキルを身につけたいのか、という意識をしっかり持ってもらうようにする。実際問題として、受注した仕事が技術者の望むスキルの方向性にすべて一致するとは限らない。それでも、自分のスキルを極めていけば、そのスキルを生かした案件の受注可能性が高まる好循環が生まれる。

 「スマートSIに磨きをかける」とは、働き方改革、ダイバーシティ(多様性)を推進しつつ、仕事とスキルを分離する疎結合型のコミュニティで自律的に学んでいく。経営者としては、こうした取り組みを会社全体で最適化していくことで、付加価値の高い案件の受注、ひいては収益力の増強につなげていく。