われわれのビジネスは、ニーズの中身が変わってもなくなることはないだろう。しかし、国内の少子化が進み、海外ではベトナムやナイジェリアといったより人件費の安い国が出てくる中で、いま行っているような受託開発のビジネスが続くとは考えていない。当社では、従来型のビジネスから転換し高付加価値の仕事にシフトしていくために、海外の優れた製品を自社IPとして保有し、製品・サービス・ソリューションの形で海外の成長市場へ展開する「自社IP×海外」のビジネスに力を入れ、いくつかの海外企業に投資してきた。

鹿島 亨 社長

 特にワイヤレスデータコミュニケーション製品を提供するプロキシムワイヤレス(Proxim Wireless)や、クラウド・データセンター向けセキュリティ製品を提供するキャバリンシステムズ(Cavirin Systems)は業績の改善が進んでおり、また新型コロナ禍で当社の海外ビジネス状況に影響があった中でも追い風が吹いた状態だった。これらの企業は粗利益率が高く、今後も投資を続けていく考え。ただ、これまではなるべく現地の人を責任者として事業を任せていたが、なかなかうまくいかないところがあった。そこで、システム開発などその道のスペシャリストでしかできないことは現地の人たちに任せつつ、私がやったほうが良いところは私がやろうということで、実際に海外子会社の一般管理部隊を集約して効率化。営業部隊も一本化して、アップセルやクロスセルを行いやすくするなど、海外子会社の間でシナジー効果が出るようにした。今後、この効果が出始めるだろう。昨年掲げたキーワードである「∫(自社IP×海外)」を今年はさらに加速させていく。