16ビット

オフコンと卵

1981/10/15 15:27

週刊BCN 1981年10月15日vol.1掲載

 ▽…岡山のオフコンディーラーを取材中、その人が感慨深げにこう言った。「ホントに最近はニワトリもブタもコンピュータ管理されるようになっちゃって…」。それからしばらくして千葉県の養鶏場で実際に現場を取材することになった。

 ▽…野越え山越え、というとオーバーだが、単線しか走っていない駅で降り、さらにタクシーで15分ほどのところに目指す養鶏場があった。ここでは、12万羽のニワトリを飼っているが、話を聞いてみて、オフコン管理の必要性がよくわかった。養鶏場の主業務は鶏卵の生産・販売だが1日の日卵量が1グラム増えただけで、2000万円以上の売上げ増になるという。日卵量を増やすためにエサをどれだけ与えればよいか、ロット(鶏舎)ごとの産率、産卵数などのデータ収集がオフコン導入の狙いである。

 ▽…とにかく聞いていると良質のタマゴをより多く生産することは大変。ニワトリは病気(ニューカッスル病など)にかかりやすく、1羽が病気にかかると鶏舎単位で全滅する。だから病気の早期発見が大事であり、エサも、多くても少なくても産率が落ちるという。これらをカバーするために導入されたオフコンは養鶏の金のタマゴということか。

 

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