▼「チョー気持ちいい」。今年の流行語大賞には、アテネオリンピックの競泳で金メダルを受賞した北島康介選手が選ばれた。日本人選手の活躍でメダルラッシュに沸いた今年のオリンピック。8月の大会期間中、テレビに釘付けになって寝不足気味になった人も多かったのではないか。

▼大賞にはならなかったが、アテネ五輪がらみの言葉も入賞した。女子レスリング、浜口京子選手とアニマル浜口さんの「気合いだー！」。景気がいいのか悪いのかはっきりしなかった今年、もはや気合いで乗り切るしかないこのご時世。アニマル浜口さんの強烈な個性で私たちを叱咤激励しているかのようだった。

▼IT業界で「チョー気持ちよかった」のがデジタル家電。特に薄型テレビと記録型DVDプレーヤーがすごかった。電子情報技術産業協会が発表した10月の出荷実績によると、液晶テレビは前年同月比193％。1─10月の累計で前年同期比171％。ハードディスク内蔵の記録型DVDプレーヤーにいたっては、前年同月比287％、1─10月累計でも同289％。今年のIT業界大賞は、文句なくこの2製品だろう。

▼流行語大賞のトップテンには、そのほかにも、イラクの人質問題での「自己責任」、小泉内閣「サプライズ」、お笑い分野で「残念！」、楽天のプロ野球「新規参入」などが入った。いよいよ12月。年末商戦もヒートアップする。2004年IT業界の総括が「残念！」とならないように、メーカー、販売店ともに今年最後の「気合いだー！」