NTTドコモが新しいコーポレートブランドロゴとコーポレートカラーを発表した。小文字でシンプルな表記で、「docomo」、カラーは赤を採用した。ブランド一新に先立ち、変革をあらわすためのビジョン「新ドコモ宣言」を打ち出した。4種類の宣言を掲げ、どれもユーザーに対して付加価値を提供するコンセプトから成り立っている。

　「競争環境が変わっている。そのことが要因となって、当社のブランド力が低下している状況にある」と打ち明けるのは中村雅夫社長。新規参入組によるプレイヤーの増加や、「1円端末」といった安売りを許さない販売奨励金の撤廃で業界は大きく揺れ動いた。「ブランド向上を余儀なく考えさせられたのは、何といってもナンバーポータビリティ」。これにより、純増数が伸び悩むといった事態に見舞われた。

　ブランド力向上に備え、昨年度から社内の抜本的な改革を進めたという。組織化した「コーポレートブランディング本部」を中心に、総合的なマーケティング戦略の立案を模索。「社員の意識も変わった」と自信をみせる。変革を遂げたNTTドコモは、安定したビジネス基盤を構築することができるのか。気になるところだ。