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<ニュースその後を検証>私立大 生き残りかけIT武装に動く

2010/01/07 19:47

週刊BCN 2010年01月04日vol.1315掲載

●2002年9月23日 vol.958 1面にて報道
私立大 生き残りかけIT武装に動く NEC、富士通はパッケージ販売で攻勢

 リーマン・ショック以降の景気低迷で、国内IT市場の民需は落ち込んでいる。この経済環境下でも、官公庁・自治体や大学などの文教市場は比較的影響が少ないといわれ、実際にクラウド/SaaSといったITサービス案件で需要を賄うITベンダーが増えている。

 いまから7年前。同じような光景がIT業界でみられた。「ITバブル」が弾けた2000年以降、2年程度はIT業界は不景気の波をかぶる。「週刊BCN」(2002年9月23日号)では、バブル崩壊後、立ち直りつつあるIT市場を取材。現在と同じく私立大学に需要ありと見込んで攻勢をかける大手ITメーカーが目立つことを知り、リポートしている。

 現在もそうだが、当時も少子化の影響で学生数が減り続け、ITを武器に生き残りをかける大学が多かった。この状況を受け、富士通やNEC、日本IBMが大学図書館や学生が遠隔で学習するeラーニング、ASPサービスなどのパッケージを開発し、提供を拡大する姿を報道した。例えば、富士通はこの時、履修履歴などを管理するパッケージを大幅刷新し、この手の製品でシェア40%を獲得した。いつの世も景気が落ち込めば向かう先は同じということだ。(谷畑良胤)
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