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<ニュースその後を検証>マイクロソフト 顧客への訪問部隊を新設

2010/04/01 19:47

週刊BCN 2010年03月29日vol.1327掲載

●2007年7月16日 vol.1195 1面にて報道
マイクロソフト 顧客への訪問部隊を新設

 マイクロソフトの「Windows環境」が売れに売れていた時代は、恐らくここまでする必要がなかっただろう。現・樋口泰行社長が代表執行役兼代表執行責任者(COO)だったころの2007年中盤、その勢いに陰りが見え始めた頃、COO当時に自らの号令で中堅・中小企業を直接訪問する専任部隊を新設した。

 この事実を樋口COO(当時)から直接取材で聞き出し、「週刊BCN」(2007年7月16日号)ではこの内容を特報した。樋口氏はマイクロソフトに入社前、大手スーパーのダイエーの社長を務めていた。それ以前の日本HP時代から「現場重視」の姿勢を鮮明にしていた。それだけに、マイクロソフトの社員が現場(ユーザー企業)の実態を知らない事実に心を痛め、新組織を立ち上げたのだ。

 この専任部隊は、樋口氏が社長である現在でも、継続的に実施されている。具体的には同社ソフトウェアを販売するSIerなどと一緒に中堅・大企業(メジャー・アカウント)を訪問し、ニーズや苦情などを聞いて回っている。同社某幹部は「いままで胡坐をかいていた。現場を見ることで、現場に即した戦略を打ち出せる」と、効果のほどを口にするほど、定着している。(谷畑良胤)
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