北斗七星

北斗七星 2011年4月18日付 Vol.1379

2011/04/21 15:38

週刊BCN 2011年04月18日vol.1379掲載

▼ちょうど今、その時刻に原稿を書いている。3月11日午後2時46分に東日本大地震が発生して一か月が過ぎた。この間、テレビからラジオからネットから新聞から、溢れ出る涙を止めることができない報道や記事が続いた。人々にとって情報が最も必要だった。しかし、情報発信は困難を極めた。そうした状況下でも、情報を発信し続けた人たちがいる。同業者だけに、誇りを感じる。

▼記事が読者に届くためには取材する記者がいて、さらに媒体が必要だ。日経新聞3月29日付の記事『地元紙、手書きで奮闘 石巻日日新聞』。津波で輪転機が水没してしまった石巻日日新聞は、新聞用紙の余り紙に手書きで記事を書き、6日間、避難所に貼り出し続けた。避難している皆さんが食い入るように読む光景が目に浮かぶ。被災地でいかに新聞を必要としたかは、カメラマンの石川直樹氏が日経新聞3月30日付の文化欄で「避難所で読み回されてボロボロになった新聞と、悪条件の被災地で現場を取材する記者たち」の姿を伝えてくれている。緊急時にはモノとしての新聞が有効である、とも記している。究極の局面で発揮するプロフェッショナル魂に改めて共鳴した。(直)
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