北斗七星

北斗七星 2011年10月31日付 Vol.1405

2011/11/02 15:38

週刊BCN 2011年10月31日vol.1405掲載

▼オフコン市場を制するには販売会社となるディーラー網の整備が不可欠だった。1970年頃、日本IBMが先行し、富士通やNECなどの国産勢が追随する展開で、メーカーの「系列」が確立された。I系、F系、N系などと称されるディーラーは特定メーカーの機器を販売。いまもその流れを汲んで色分けされる。

▼複雑に入り組んだ系列を踏まえたIT機器やソフトウェアの流通網を知らなければ、日本国内でITは売れない。これが当たり前の世界だったが、この構図が崩壊しつつある。かつて、自治体や病院など地域の中・大型案件の元請けは大手ITメーカーで丸抱えするケースがほとんどだった。だが、いまは、不景気のせいもあって、この構図が大きく変化している。地域ITベンダーは、大手の顔色をうかがう必要がなくなったわけだ。

▼ユーザーはいかに安く、速く、頑丈で、ランニングコストがかからないシステムにするかを考えている。だからこそ、ベンダーロックのかからないクラウドといったサービスを検討の俎上にあげる。全方位で製品を吟味し、顧客の要望に応えなければ生き残れない時代なのだ。(吾)
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