東京電力は電気料金を2割ほど値上げしたいようです。原発事故で採算が悪くなったから、まずは事業者向けの電気料金の値上げで補いたい……。そんなもくろみが透けて見えます。

 情報サービス業は、多くの電力を必要とするデータセンター(DC)を抱えています。さらに、そのDCの約7割は首都圏、すなわち東京電力の管内にあります。この現状を考えれば、DC事業者のなかに負担増への懸念がふつふつと湧いてきても不思議ではありません。

 ところが、ある有力SIer幹部は、「2010年の水準に戻るだけだよ」と、何か吹っ切れたような表情を浮かべています。

 「原発事故以来、みんな必死で節電してきたでしょ。DCは、サーバー仮想化と統合でマシンの稼働台数を減らして、うちなんか、全体で前の年より2割近く減らした。つまり、ざっくりいえば、その減らしたぶんを“上納金”として召し上げられるだけ」というのです。

 爪の先に火を点すような企業努力を続ければ、なんとか事故以前の電気料金のままで維持できる。技術革新で電力消費をさらに2割下げれば、なんと、電気代は実質値下げされたも同然!

 なるほど、ものごとはとらえ方次第――。ポジティブな考え方だってできるんだ、というお話でした。(安藤章司)

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メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.1.5」より