東日本大震災から1年。この間、東北地方のITベンダーが大打撃を受けたことはいうまでもありません。東北地方のITベンダーの多くは受託ソフトウェア開発会社で、地元や東京、大阪などの大手企業からの下請けで成り立っています。震災によってモノの生産活動が止まったわけですから、当然のことながら、受託ソフト開発案件も減ってしまいます。
ところが、SRA東北など、受託に頼り切っていた東北地方のITベンダーの多くは、この震災で目覚めています。ある仙台市のITベンダーの幹部はこう言っています。「いろんな意味で、揺さぶられた年でした」。地震の揺れとビジネスが揺さぶられたことを重ねた言葉ですが、言い得て妙でした。
「震災がなければ、やらなかったでしょう」。あるITベンダーの幹部は、震災後にクラウドやスマートデバイス関連の事業を開始したきっかけについて、こう語っています。甚大な被害と犠牲者をもたらした震災でしたが、東北地方のITベンダーは、変わろうとしています。まだまだ復興途上。みんなで応援しましょう。(谷畑良胤)
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SRA東北 大学評価システムの拡販強化 受託激減で注力分野を変更メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.2.27」より