旅の蜃気楼

吉若さんが残してくれた貴重な財産

2012/05/10 19:47

週刊BCN 2012年05月07日vol.1430掲載

【御殿場発】好きこそ物の上手なれ。「ゴルフを好きになろう、好きになろう」と、自己暗示をかけながら、2年が過ぎた。そのおかげもあったのだろう、4月15日に太平洋クラブ御殿場ウエストで、念願のゴルフ大会デビューを果たした。これで、ひと安心だ。BCNの創業期以来、仲間として事業を推進してきた吉若徹さん(当時専務)がこの世を去って、はや2年3か月。彼がBCNのゴルフイベントを取り仕切ってくれていたのに……。

▼月日の経つのは早いものである。この2年間、夢中で仕事に向かった。吉若さんとの別れは、彼の仕事の引き継ぎでもあった。私だけでなく、BCNの社員全員が何らかのかたちで、受け継いだ。私が引き継いだ仕事のなかで、最も難題だったのがゴルフだ。BCNは、1996年からBCN主催のコンペを催している。半年に1回の開催で、その様子は『週刊BCN』の紙面にも登場する。当初の名称は「BCN 中島杯」で、1年前から「BCN杯」に改めた。開催趣旨も明確にし、IT業界のベテラン経営者と若き経営者の出会いの場とした。次には日中韓の経営者の出会いの場としたい。

▼「中国の市場では、日本のブランドが消えている」。辛うじて残っているのは、キヤノン、ニコンに代表されるカメラだ。日本のブランドは日に日に影が薄くなっている。一方で、韓国企業の存在感は増している。深刻なのは、こうした事実を前に日本の皆さんがのんびり構えていることだ。日本人は意思決定が遅いといわれているが、現状の認識も不確かな状況だ。「BCN杯」の参加者には中国でゴルフをする方が多い。今年中には中国でゴルフをしようと、話が弾んでいる。ゴルフデビューをしたお陰で、世間が広くなった。吉若さんに感謝だ。中国に出向くのなら、私は山登りを兼ねたゴルフを計画してみよう。(BCN 社長・奥田喜久男)

BCN杯のデビューは、OBCの和田成史社長(右端)に“先生”になっていただいた
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