調査会社のIDC Japanによると、2011年の国内コラボレーティブ・アプリケーション市場規模は、前年比成長率0.8%の560億4400万円でした。eメールやチーム・コラボレーティブ・アプリケーションがSaaSに移行し、一時的に成長率が鈍化しているなかで、エンタープライズ・ソーシャル・ソフトウェアが大きく成長しました。災害対策/事業継続計画の策定に関連して、会議アプリケーションも好調でした。
エンタープライズソーシャルソフトウェアは規模が小さいのですが、ソーシャルメディアが企業で急速に浸透しており、5年間で平均40%以上は伸びる見込みです。注目したいのは周辺市場へのインパクトで、ERM(エンタープライズ・リソース・マネジメント)市場、CRM(顧客関係管理)、アナリティクスなどの市場が影響を受けることになります。多くの業務アプリケーションベンダーにとって、ソーシャルは無視できない大きなうねりとなっています。(信澤健太)
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<市場講座 数字で読み解くIT市場のツボ>アナリストが読む「ソーシャルビジネス」 ソーシャルが400億~500億円規模の市場に浸透メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.10.23」より