中国・南京市で、2014年8月、世界各国の若者が参加するスポーツ大会「ユースオリンピック」が開催されます。開催まであと1年半。市は急ピッチで準備を進めています。

 大型の国際イベントを開催する際に課題となるのは交通です。南京市は、飛行機や電車で到着し、地下鉄やバスで市内を移動する人の流れを効率よくさばくために、ITを活用。街に設置したセンサで把握した情報を分析して、交通の管理に生かす仕組みをつくっています。

 この仕組みのIT基盤を提供したのは、IBM中国です。市政府と連携して、南京にどういうソリューションが必要かを一緒に考えました。IBM中国はスマートシティの実現を目指し、各地の自治体に接近。交通管理だけではなく、環境汚染に悩まされている都市に対して、空気や水をきれいにするためのITを提案しています。

 米IBMは、2004年にパソコン事業をレノボに売却し、それに代えてスマートシティのビジネス化に取り組んできました。南京の例が示すように、その戦略が実を結びつつあります。日本でも今年2月に宮城県石巻市にオフィスを開設し、被災地のスマートシティ化を目指すなど、動きを加速しています。

 ITを社会インフラとして活用するスマートシティは、ビジネスとして大きな可能性をもっています。事業の再編を喫緊の課題とする国産大手ITベンダーにも、スマートシティ事業の本格化が求められます。(ゼンフ ミシャ)

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メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.3.6」より