国内大手コンピュータメーカーの主要グループ会社の役割・ポジションを紹介するシリーズの第二弾。富士通に続いて、今回はNECを取り上げる。日本のコンピュータ産業をけん引するNECは、どのようなグループ会社に支えられているのか。コンピュータとITサービス事業部門だけをみれば、富士通の子会社体制と似ている点が多い。主要グループ会社の役割にスポットを当てて紹介する。(取材・文/木村剛士)

明確な各社の役割分担
パソコン開発・販売会社は非連結対象

 NECの正式社名は「日本電気(にっぽんでんき)」。1899年の設立で、富士通よりも36年早い。意外に知られていないのは、設立当初は純日本企業ではなかったことだ。米国の通信機器開発・販売会社であるウェスタン・エレクトリック(現在のアルカテル・ルーセント)との合弁会社だった。通信機器メーカーとの共同出資で誕生しただけに、最初は通信関連機器とネットワーク構築事業を軸にしていた。その後、業容を拡大して総合ITメーカーとしての地位を築いている。

 最近、IT業界の枠を超えて、社会にその名を印象づけたのが、惑星探査機「はやぶさ」の帰還だ。7年もの間、宇宙を飛行し、2010年に戻ってきた精密機器の開発・製造と運用に、NECは深く関わっている。「はやぶさ」は映画化もされて、その技術力の高さを世間に知らしめた。

 NECは、265社の子会社でグループを形成している(海外も含む、2012年3月31日時点)。図では、コンピュータとITサービス事業に関連する主なグループ会社の基本情報と、年商・従業員の規模でみた各社のポジションを示した。前回紹介した富士通との大きな違いは、NECのパソコン開発・販売会社は、NECの非連結対象であり子会社ではないということだ。NECパーソナルコンピュータがパソコン事業を担っているが、同社はレノボが51%、NECが49%の出資比率で設立されたLenovo NEC Holdings B.V.の100%子会社。つまり、レノボの傘下に属するということになる。

 それ以外は富士通との共通点が多い。中堅・中小規模のユーザー企業をターゲットにした中核SIerをもち、ソフト開発会社を東日本、西日本に分けて設置していること、保守サービス会社にISP、コンピュータ開発・販売事業を分社・子会社化している点も同じだ。株式を上場していた子会社を、ここ数年で100%出資に切り替えている点も類似している。コンピュータ・ITサービス事業の子会社は、その役割が明確だ。