先日、韓国の行政機関の情報システムを統合管理する政府統合電算センター(NCIA)を取材しました。NCIAは、2017年には業務の60%のクラウド化を計画するなど、着々とIT化を進めています。
韓国は、世界でも屈指のIT先進国として知られていますが、過去に多くの失敗があったからこそ、今があります。韓国が電子政府の構築に取り組み始めたのは2000年。当時はインフラへの重複投資、専門人材の不足などの課題がありました。これらの課題を克服するために、2005年にNCIAを設立。IT化に成功してきました。中小ベンダーも積極的にシステム増強のプロジェクトに参画させ、新しいアイデアを採り入れていることも、IT先進国といわれるゆえんです。
NCIAには、報道関係者やベンダーなど、複数人で訪れたのですが、実は日本人がNCIAを訪問したのは、これが初めてだったそうです。真偽は確認できていませんが、もしそうであるならば、わが国の電子政府の担当者たちはこれまで何をしていたのか、暗たんたる思いにとらわれました。(佐相彰彦)
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韓国の行政機関 2017年に業務の60%をクラウド化 開発面で中小ベンダーを最大限に活用メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.4.1」より