今日のひとことWeb版

島根県から目が離せない

2013/09/27 15:26

 私はいま、地方ITベンダーの活躍や自治体の取り組みを紹介する「地方ITビジネスの羅針盤」の取材で、島根県に来ています。山陰にあって、人口約70万と規模の小さな島根県は、全国レベルで注目されることは少ないのですが、実はIT産業が盛んな地域です。

 地方のITビジネスは多重下請け構造が常態化していて、近年のクラウドサービスやオフショア開発の浸透によって、案件が目減りしている状況が続いています。しかし、島根県は例外。リーマン・ショックが起きた2008年以降も、県内IT市場は順調に成長しています。

 その背景には、オープンソースのプログラミング言語であるRubyの先進地域としての地位を確立していることがあります。これによって、県外からの案件が受託しやすくなっています。取材でうかがった県・市の担当者、地場ITベンダーの方々からは、Rubyに対する熱い思いがひしひしと伝わってきました。

 その島根県のIT産業の動きは記事で紹介することにして、実は出張中に行きたいところがあります。それは、出雲大社――。今年は出雲大社の60年ぶりの遷宮で、生まれ変わった本殿で参拝しようと、全国から観光客が訪れています。そのせいか、現地のビジネスホテルや出雲縁結び空港行きの航空券は予約しづらい状況が続いています。IT産業でも観光産業でも、島根県から目が離せません。(真鍋武)

【記事はこちら】
<BOOK REVIEW>『出雲大社の巨大な注連縄はなぜ逆向きなのか?』
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.9.27」より
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